「パーム油」というアブラを知っていますか?|Soapbox #SOSsumatra

言論の自由はとても大切な権利。「Soapbox」のコーナーでは、社外の専門家に依頼し、見識や解説について寄稿いただく場所。今回の執筆は熱帯林行動ネットワーク JATAN運営委員の中司喬之氏。なぜパーム油が問題視されているのか「パーム油が抱える真実」についてお伺いしました。

パーム油は、アブラヤシというヤシ科の植物から採れる植物油脂の一種です。価格が非常に安く、加工することで様々な用途に使うことができることから、世界で最も多く利用されている植物油脂です。パーム油のほとんどは、東南アジアのインドネシアとマレーシアで生産されており、近年の世界的な需要の増加にともない生産量は年々拡大し続けています。

現地では、効率的にパーム油を生産するために、まとまった面積の土地にアブラヤシだけを栽培する、いわゆるプランテーション方式が採用されています。これらの見渡す限りに広がるプランテーションの多くは、もともと森林であった場所を更地にすることでつくられています。現地の環境NGOによれば、2015年にはアブラヤシ農園開発によりインドネシアで約50万

ヘクタール(東京都の面積が約22万ヘクタール)の森林が失われました。森林の消失にともない、オランウータンをはじめとする貴重な動物も住みかを奪われ、絶滅の危機に追いやられています。それだけでなく、インドネシアでは今でも多くの人々が森林を利用しながら暮らしていますが、これらの人々の権利を無視したアブラヤシ農園開発により、各地で紛争も起こっています。

日本でのパーム油の消費量は菜種油に次いで二番目に多く、チョコレート、ポテトチップス、カップ麺、マーガリンなどの加工食品から、石けん、洗剤、化粧品などの日用品にまで幅広い商品に含まれています。ただ、商品の裏側にある原材料表示には「植物油脂」など記載されていることがほとんどであるため、「見えない油」とも呼ばれています。たとえパーム油の問題を知っていたとしても、どの商品にそれが含まれているかどうかを一消費者が知ることは難しいというのが現状です。

このような現状に対して私たちは、まずはパーム油について知る、そしてどの商品にパーム油が使われているかということを、企業に問い合わせするなどの働きかけを行っています。

何事も、知ることから始まり、それが行動の第一歩に繋がると信じています。なぜなら知ることで「選択」ができるようになるのですから。

「パーム油」について詳しくはこちら
あぶない油の話〜パーム油のことを知るサイト

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