ラッシュのセルフプリザービング処方（SP）って何？
ラッシュで通年販売している商品の約80％が「セルフプリザービング処方」。つまり、合成保存料に頼らずフレッシュな状態を保ちながら、お肌に良い働きをもたらす、人にも環境にも優しく働くクリーンビューティなスキンケアコスメです。
長期保存できる化粧品があたりまえになった業界において、ラッシュのスキンケアは反逆的と言えるかもしれません。しかし、私たちはセルフプリザービング処方があなたのお肌にとって価値があるものだと信じています。だからこそ、短い保存期間、経験に基づく緻密な処方、鮮度を保つための少量生産、そして迅速な流通にこだわり、合成保存料の使用に考慮した良質なスキンケアの提供に尽力しているのです。
スキンケアのプロフェッショナルが生み出した「セルフプリザービング処方」
商品開発者・ヘレン・アンブロッセンは、あらゆる世代のお肌に良い働きをもたらすフレッシュなスキンケア商品を長年考案し続け、今もなお情熱を注いでいます。そんなヘレンを夢中にしているのが、肌本来のバリア機能と皮膚常在菌の両方をケアするナチュラルなスキンケア商品の開発。実は彼女こそ、自然由来の原材料を用いた緻密なセルフプリザービング処方をラッシュに持ち込んだ先駆者です。
ラッシュが販売しているフェイス用スキンケア商品は、4つのカテゴリーに分類できます。
1. フルーツや野菜、海藻、天然クレイなどから作った冷蔵庫で保管する合成保存料に頼らない商品
使用期限：製造日から3～4週間
主な商品：フレッシュフェイスマスク『BB シーウィード』
3. フルーツや野菜、エッセンシャルオイルなどを植物由来のバターやオイルにブレンドし、水分含有量を最小限に抑えた合成保存料に頼らない「セルフプリザービング処方」の商品
使用期限：製造日から6か月
主な商品：保湿クリーム『スキンドリンク SP』
4. フルーツや野菜をより多く使い、合成保存料の使用量を最小限に抑えた商品
使用期限：製造日から14か月
主な商品：保湿クリーム『スキンドリンク（肌のオアシス）』
※同じ商品でも、上記オリジナル版と、セルフプリザービング処方のお好きなタイプを選んで頂くことができます。
業界内で一般的とされる化粧品は、販売前に18か月間倉庫で保管でき、使用期限は販売日から36か月と定められています。その中には、合成保存料を多く使用した化粧品もあります。
「私たちが常に心がけているのは、お肌や髪に良く働く自然由来の原材料を厳選して、フレッシュな商品を作ること。そこで採用したのが、健康的なお肌を維持する皮膚常在菌のバランスを整え、合成保存料に頼らないセルフプリザービング処方です。さらに、製造日や使用期限、保管方法を明記し、各商品が持つポテンシャルをできる限り感じていただけるようにしています。」とヘレンが教えてくれました。
「皮膚常在菌」のバランスが健やかなお肌を保つ鍵？
私たちのお肌や体内には、通称マイクロバイオームと言われる「微生物叢（びせいぶつそう）」という多様な微生物の集合体が絶妙なバランスでいくつか存在しています。健やかなお肌を維持し、病気の原因になる細菌から守られているのは微生物叢のおかげです。肌表面に生息する微生物叢は「皮膚常在菌」と呼ばれ、ニキビや肌荒れは善玉菌・日和見菌・悪玉菌の生息バランスの乱れや肌本来のバリア機能の低下が関係していると言われています。
また、ライフスタイルの変化が私たちのお肌に影響を与えることも。皮膚常在菌は、生まれてから成長していく過程で形成されていく物です。幼少の頃から土や水に触れて育ってきた人たちは、有益な皮膚常在菌のバリエーションが多いと言われています。
だからこそ、ヘレンは皮膚常在菌の生息バランスがスキンケアには重要であり、「フレッシュ」が化粧品にとって鍵になると考えているのです。
「セルフプリザービング処方」の実現は水にかかっている？
合成保存料に頼らないセルフプリザービング処方の開発は、化粧品業界の常識では考えられないかもしれません。セルフプリザービング処方を代表するフレッシュフェイスマスクは、製造日から10日後に販売期限、4週間後に使用期限を迎える、原材料の99％以上が自然由来のラッシュで最もフレッシュな商品です。それを聞いただけでも、セルフプリザービング処方が化粧品業界では前代未聞だとお分かりいただけるでしょう。
セルフプリザービング処方の実現で欠かせないのが「水」の存在です。多くの化粧品には、高い割合で水が含まれています。他の原材料を溶かして、角層のすみずみまで届けるスキンケアに重要な水ですが、時として悪い微生物の増殖を促す媒体になってしまうことも。したがって、合成保存料の配合量を最小限に抑えるには、商品に含まれる水分量の削減がポイントになります。
厳しいプロセスが「フレッシュ」な商品をあなたのお肌へスピーディーに
ヘレンとラッシュの商品開発チームは、セルフプリザービング処方の商品開発と並行して、化粧品に関する微生物学の専門家（他者の介入を受けない第三者）とともにラッシュ商品の検査手順を考案し、「フレッシュな商品をできるだけ早くお客様のお肌に届けたい」という信念でビジネスを発展させてきました。
商品開発から販売までのプロセスには、緻密な原材料の配合、人によるテスト、社内外で行われる微生物検査、製造拠点からの迅速な出荷、そしてすべてのお客様によりフレッシュな商品を届けるための保管期間の短縮が含まれています。使用期限が短く、時に冷蔵庫のスペースを割いてしまいますが、削減した合成保存料のかわりにお肌に有益な原材料をより多く配合した商品を体験していただけます。
「商品テストをする上でのポリシーは、リアルな日常生活の中で、リアルに人々が使用することなんです」と語るのは商品テスト担当のジェット・シアー。ラッシュ商品は、ボランティアが家に持ち帰り、実際に使用した後に商品テスト担当に返却するという流れを経て、商品の使用感や鮮度がどう変化しているのかテストしています。
ジェットは日頃の商品テストの中で、スキンケア商品の働きを大いに引き出すヒントを発見。「使う時は手指を清潔にする」、「高温になる場所で保管しない」、そして最後が「思い切りよくフレッシュなうちに使い切る」のが秘訣だそう。ヘレンも、「私たちが言う『フレッシュな商品』とは、偽りなく本当にフレッシュな状態の商品を指すんですよ」と教えてくれました。
あなたの選ぶクリーンビューティコスメがお肌と地球に良い働きを
お肌の皮膚常在菌だけでなく、ヘレンはもう一つの身近な生態系・地球のことも考えています。「合成防腐剤は、物の腐敗を防ぐ力が衰えず、そのまま下水道から川や海へ流れ込むことがあります。一方、ハチミツ、塩、バターのような自然由来の原材料は生分解されるので環境への影響はほとんどありません。合成保存料に頼らないフレッシュな商品を作ることが、水源や人体に入り込む合成防腐剤の削減を促します。」とヘレンは説明します。
ラッシュでやむを得ず合成保存料を使用する場合は、最小限の量しか配合していません。商品に使用しているベンジルアルコール、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベンは、2019年と2021年の研究で他の合成防腐剤と比べて皮膚常在菌に優しく働くことがわかっています。
「セルフプリザービング処方」への挑戦がクリーンビューティに革命を
お客様に大きなインパクトを与えながらも、地球環境への影響を最小限に抑える商品を開発するのはハードな仕事ですが、ヘレンは決して手を緩めることはありません。彼女のライフワークは今も続いていますが、このようなセルフプリザービング処方の商品を生み出せるのは、原材料の巧みな配合バランスだけでなく、同じ志を持つ仲間と築いた基盤があるからです。
「私たちは何十年もかけて、自然由来の原材料を惜しみなく使ったフレッシュな商品を作るプロセスを構築し、49か国の何百万人の人々に楽しんでいただいています。そうすることで、自分が気づかぬうちに化粧品業界に革命を起こしていたのです」と彼女が最後に教えてくれました。
皮膚常在菌と仲良くつき合うフレッシュなスキンケア商品を選ぶこと、それは自分たちが思っているよりも緑豊かな世界を残すことを意味しています。
ロングセラーの保湿クリームがお肌にとってヘルシーなルーティーンを作ります
ヘレンの最近の仕事は、ラッシュのロングセラーを誇る5つの保湿クリームを再構築することでした。その多くが、数十年前に共同創立者のマーク・コンスタンティンと一緒に開発した物です。大変な作業でしたが、その甲斐がありました。
ヘレンの話を聞いているだけで、新しい保湿クリームに注いだ熱量が伝わってきます。「水分量を減らし、原材料の配合バランスを慎重に再調整しても、美しく健やかなお肌に整えると確認できました。合成保存料を削減した分だけ有益な原材料の配合量が増え、さらにお肌への使用量が少なくて済む、オリジナル処方タイプの濃縮バージョンと考えてもよいでしょう。」
セルフプリザービング処方は水分量が少ないので、「お肌にスッとなじみにくいのでは？」と懸念していませんか。ラッシュ初のスチーム技法で、無菌水の蒸気を吹き付けて乳化させているのでお肌になじみやすくなっています。今回見直した保湿クリームは、長年愛用していただいているお客様のためにオリジナル処方タイプも取り扱っているので、その時のお肌に合わせてマッチする物をセレクトしてくださいね。
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