原材料
ニオイスミレ
ベネフィット
Natural
寒い冬の終わりを感じると、可憐なニオイスミレが希望に満ちた甘い香りとともに地面から現れます。
ニオイスミレについて、どれだけ知っていますか?
スミレは世界中で見られる植物ですが、忘れられない甘くパウダリーな香りを放つのはニオイスミレ(スイートバイオレット)だけです。香り高い花は2月頃から徐々に開き始め、5月下旬までに咲き終わります。興味深いことに、ニオイスミレは気温によって秋にも花が出現しますが、この時期は種子を作る目的の閉鎖花(自家受粉のための開かない花)ばかりなので華やかさはあまりありません。ニオイスミレはか弱そうに見えますが、実はポリネーター(送粉者)に頼らなくても繁殖を続けられるタフな植物なのです!
鑑賞用以外にも、料理用のエディブルフラワー(スミレの花の砂糖菓子が有名!)や香料用のニオイスミレ葉エキス(バイオレットリーフエキス)を得るために栽培されています。
かくれんぼの嗅覚ゲーム
シェイクスピアの戯曲『十二夜』に出てくるオーシーノ公爵が切ない恋心を語る場面でスミレの儚い香りが登場します。
「スミレが咲く土手をくすぐる甘い吐息のように私の耳に聞こえてきた。香りを盗んで、運んできてくれるが、もうたくさんだ。その調べは以前ほど甘美ではないのだ。」
何世紀にもわたって、ニオイスミレの花は人々の心を喜びで満たすピュアな印象を与えてきました。しかし、このような神秘的で物憂い雰囲気も時折感じさせます。
これは、数分間嗅いだニオイスミレの香りが嗅覚からかくれんぼしてしまうという事実が関係しているかもしれません。その理由とは? ニオイスミレの主な芳香成分であるβ-イオノンは、嗅覚の感受性にいたずらをします。花が美しい香りを放ち続けていても、私たちは一時的に何も感じなくなってしまうのです。
1983年に合成されたα-イソメチルイオノンという化合物は、まさにβ-イオノンの香りと言っても過言ではないでしょう。ウッディでパウダリーなイリスに似たニオイスミレ風の香りがする化合物は、色あせることがなく、すぐに大衆に受け入れられて香水業界で重要な地位を占めました。かなりの量の花、そして不安定かつ高価なプロセスを必要とする自然由来のニオイスミレ葉エキスを大きく追い抜いています。
ニオイスミレはどんな良い働きをもたらすの?
ラッシュでは、穏やかなフレッシュグリーンノートを商品にプラスするためにニオイスミレの葉から得た自然由来エキスを使用。フレッシュリーフもしくはドライリーフを沸騰させたお湯に浸して粘液を抽出する手法を用いる場合もあります。お肌と頭皮の調子を整える働きが期待できる成分です。
ラッシュはどこからニオイスミレを調達しているの?
ラッシュで使用しているニオイスミレ葉エキスは、エジプトのサプライヤーから調達しています。ニオイスミレは、約3年のサイクルで育ち、葉は年4回ほど収穫が可能です。こちらのサプライヤーは、デリケートな葉から良質なエキスを得るため、複雑な溶媒抽出法を採用しています。エジプト北部では、100年以上前からニオイスミレ葉エキスを生産しているそうです。
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※産地は時期や商品によって異なる場合があります。